〜 連弾曲とオーケストラ2 〜

〜 連弾曲とオーケストラ1からの続きです

オーケストラは大所帯で楽器の種類も多彩ですから、演奏される曲もどんなに複雑な作りになっているだろうと思われがちですが、実はスコアに書かれている音符を整理していくとピアノ曲とそう変わりありません。ほとんどはピアノソロから連弾あるいは2台4手くらいで弾けてしまいます。作曲家も、まずはピアノを使ってよくスケッチを書きます。音楽の骨格を構成する要素は変わらず、あとは様々な楽器の使い方によって色彩感やフレーズのキャラクターを表出しています。楽曲構成のスケール感でいけばピアノも全く負けていないのです。

ピアノは、発音の仕組みだけを捉えればそれは大変シンプルですが、楽器全体では非常に大きな情報量をコントロールしています。同じく大きな情報量を持つオーケストラのような色彩感をもってピアノ音楽を解釈していくことは、豊かな音楽性を得るのにとても役立つでしょう。

余談ですが、ピアノの詩人といわれるショパンの作品はピアノでこそ表現できる音楽ですが、オーケストラ用に編曲されたものもありますよ。もちろんショパンの手によるものではなく後世になってからのことですが、よろしければバレエ音楽の「レ・シルフィード」を検索してみてください。

#コラム #連弾 #ヒント

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